～焼けた土～　テラコッタ調インテリアが欧州で再ブーム

人々の居住空間が効率化・画一化されるにつれて、自然素材であるテラコッタ（直訳すると「焼いた土」）が、インテリアの場面で使用されるケースは激減しました。テラコッタという名を聞けば、ヨーロッパのインテリアに詳しい人であれば、90年代まで多くの家庭で行われた壁の拭き取り技術を思い浮かべたかもしれません。さて最近、そんな「昔ながら」のテラコッタ調インテリアがヨーロッパのインテリアシーンで再び脚光を浴び、復活の兆しを見せ始めているのはご存じでしょうか？

シンプルな色調との調和が映える

2021年には、粘土でできた花瓶や装飾品が、すなわちテラコッタ調インテリアがトレンドと見なされるようになりました。柔らかな暖色を持つテラコッタは、グレー、白、黒などのニュートラルな色調にぴったりのアクセントカラーです。なにも、部屋全体に施工せずとも、クッションカバー、ランプ、デコラティブなアクセサリーなどにアクセントとして用いることで、テラコッタは、繊細で温かみのある居心地の良さを演出できるわけです。

一つレベルをあげ、さらに独創的な使い方をしてみようと考える人は、テラコッタを大胆に壁材に使用します。テラコッタは土色、すなわち温かみのある家庭的な色で、かといって赤ほどうるさくなく、ピンクほどけばけばしくキュートではありません。それゆえ、落ち着いた空間の演出に一役買うのです。さらに、明るい色や暗い色の木材との組み合わせも自由自在に可能です。

こんなオールラウンダーなテラコッタ調インテリアですが、部屋をテラコッタ調にした場合、どのような床材がそのコンセプトにマッチするのでしょうか？エレガントで温かみのあるクラシックなテラコッタは、ダーク色の木質フローリング、例えばウォールナット材と絶妙な調和を醸します。