床材の知識

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    2024.11.29

    2025年のワークスペース×インテリアトレンド

    監修

    インテリアコーディネーター/窓装飾プランナー亀田彩夏

    海外の有名床材ブランドなどを取り扱うインテリア総合商社勤務。インテリアコーディネーター、窓装飾プランナーの資格を保有。

    日本における働き方は、企業の生産性向上やイノベーションの促進、少子高齢化といった社会背景を下地としてここ数年のあいだに変化を迎え、2019年の働き方改革関連法案によって、その動きはいっそう広がりました。そこに2020年から新型コロナウイルスの流行が重なり、個人・企業どちらにも、その変化を急激に加速させることになりました。その大きな動きのひとつが、ワークスペースの中心が企業のオフィスから自宅やシェアオフィスへと広がったことです。個別のデスクを持たないフリーアドレス制の採用はコロナ前からあったものの、コロナ対策で一気にリモートワークの導入が進み、オフィスに縛られない働き方が増えました。しかし、コロナが落ち着いた昨今は、フルリモートワークから週に2〜3日は出社、あるいは基本的に週5日出社など、オフィスへの出社を促す動きもあります。(参考:米アマゾン週5日出社義務の衝撃、問われる「オフィス回帰」国内IT大手はどうする?

    このように時勢に左右されるオフィス環境ですが、労働人口の減少から今後ますます激化するであろう採用を見据え、おしゃれで魅力的なオフィスを採用の動機づけとする流れもあり、オフィスの作り自体にも変化が見られます。今回は、変化の真っ只中にあるワークスペースのインテリアトレンドを紐解きます。

    トレンド1 バイオフィリックデザイン

    バイオフィリックデザイン(Biophilic Design)とは、人間は自然と深く結びついているという考えに基づき、自然要素をインテリアに取り入れるアプローチです。「バイオフィリア」とは、1984年にエドワード・O.ウィルソンが提唱したもので、人と自然の本質的な関係を説明するととともに、自然とのつながりが人間の精神的・肉体的健康や創造性、生産性を向上させるという科学的な研究に裏付けられています。

    具体的には、自然光(太陽光)を取り入れる、観葉植物や垂直庭園(リビングウォール)、グリーンを配置したリラックススペースという代表的なものから、葉や岩などの形状を模した家具の配置、波や木々や自然を想起させるパターンの壁紙やウォールアートなどもあります。設計上では、外の自然景観と室内をつなげることや、窓から見える風景を活かす、あるいはオフィスの執務スペースから公園や庭を眺めることができるレイアウトなどが当てはまります。

    米Amazonがシアトル本社前に建設した4つの大型ドーム「The Spheres」には、世界中から集められた4万本以上の木や植物が生い茂り、従業員にはワークスペースとして開放されています(Seattle Spheres)。日本では、優れたバイオフィリックデザインに贈られる賞を受賞したヤンマー本社オフィスが代表例と言えるでしょう(ヤンマー本社ビルが国際的な環境建築の顕彰「Biophilic Design Award」で入賞|2017年)。コンピュータが並ぶだけの無機質な空間ではなく、視覚的かつ体感的にも自然とつながっているように感じられるオフィス空間が生産性を高めることは、想像に難くありません。

    トレンド2 フレキシブルオフィス

    ライフスタイルの多様化とともに社員がテレワークやハイブリッドワークを選ぶケースが増え、各々の働き方に合わせて柔軟にレイアウトを変更できるオフィスが求められています。フレキシブルデザインのオフィスは、働く人々が仕事のスタイルやニーズに応じて空間を自由に使えるように設計されたオフィスで、その特徴は、1)可動式の家具や仕切りなど使途に応じて変化できる「マルチパーパス」スペース、2)チームで協力しやすいオープンなコラボレーションエリアと、静かに集中できるプライベートエリアの両方に対応する空間作り、3)従業員が固定のデスクを持たず、その日の業務や気分に合わせて好きな場所で作業するホットデスキング(hot desking)、4)ウェルビーイング向上とワーカーの心身の健康維持のためにオフィス内にリラクゼーションエリアやカフェスペース、フィットネスコーナーなどを設ける、などです。

    柔軟性のあるオフィスは働く社員にとってよいだけでなく、オフィススペースの無駄を減らし、効率的に運用できるため、固定デスクに比べてコストを抑えられます。また、スペースの有効活用により、より少ない面積で多くの社員が働ける環境が整うため、企業側にもメリットがあるのです。

    トレンド3 テクノロジーを活かしたスマートオフィス

    「スマート」は、AIやIoTなどのテクノロジーを使ったツールにもよく使われる言葉で、スマートフォンやスマートウォッチ、スマート家電などと同様に、スマートオフィスとは高度なテクノロジーが用いられたオフィスを指します。IoTやAIを活用して照明、空調、セキュリティ、会議システムなどが管理されたオフィスです。

    例えば、1)照明や空調が自動的に調整され、室内環境を快適に保つ、2)会議のスケジュール管理やリマインダー設定などを音声操作で行う音声アシスタント、3)座席の使用状況や会議室の予約をセンサーで管理し、スペースの最適化を行うセンサー技術、4)顔認証やQRコードによるセキュリティ管理、などです。デジタルデバイスを活用した受付業務の無人化や社内自動販売機のキャッシュレス化などもスマート技術の一環です。さらに、AIツールがチームの作業効率やコミュニケーションのパターンを分析し、業務の改善提案を行うものも。リモートワークでもリアルタイムでのやりとりを可能にするコラボレーションツールを用いて、社外・社内のコミュニケーションを促し、さまざまなツールと連携させることによって快適な空間を生み出せるのがスマートオフィスの魅力といえます。

    初期投資や各ツールが浸透するまでの時間はかかるものの、これまで有人で行っていた対応を技術で置き換えることで長い目で見ればコストカットにつながり、企業側には必要なリソースを必要な箇所に集中できるメリットもあります。

    トレンド4 ホームライクなオフィスデザイン

    トレンド4つめは、自宅のような温かみやリラックス感を持たせたオフィスデザインです。無機質な全体照明ではなく、デザイン性のあるランプシェードや、ラグを使ったリビングルーム風のエリア、いつでも手軽にコーヒーブレイクができるカフェスペースの充実などで社員同士の交流を促進するねらいがあります。

    ひと昔前まではグレーや無彩色が一般的だったオフィスにも、カラフルなオフィス家具が登場してきました。執務スペースにふさわしい落ち着いたニュートラルカラーをベースに、アクセントとしてビビッドカラーや遊び心のあるパターンを取り入れるデザインが主流。明るい色は創造性や活気を刺激し、社員のモチベーション向上に役立ちます。

    ホームライクなオフィスデザインの目的は、社員が仕事と生活のバランスを保ちながら働ける環境を提供すること。安心して仕事に集中できる環境で生産性を向上させるとともに、オフィスが単なる仕事場ではなく第二の「ホーム」と感じられる空間になることで、従業員のエンゲージメント向上にも寄与します。

    ワーカーがそれぞれに好ましいリズムに合わせて働けるよう時間や場所に制約が少ないフレキシブルオフィスに、ホームライクデザイン、さらにはスマート技術などの要素が付加され、オフィスはどんどん進化しています。2024年のオフィスインテリアは、働く人々にとっての快適さや求められる柔軟性に対応しつつ、環境に配慮した持続可能なデザインが重視されるのが特徴です。

    トレンド5 ウェルビーイングを考慮したデザイン

    これから、働く個人にとっても、企業にとっても、いっそう重要なテーマとなるのがWell-Being(ウェルビーイング)。世界保健機関(WHO)憲章内の「健康の定義」において、「肉体的にも精神的にもそして社会的にも、すべてが満たされた状態(well-being)にあること」(日本WHO協会訳)とされており、つまりウェルビーイングとは「心身ともに健康で社会的に満たされている幸福な状態」といえます。

    日本でも、2021年に政府が定めた「成長戦略実行計画」にて「国民がWell-beingを実感できる社会の実現」と言及され、省庁間でのWell-beingに関する取り組みの推進に向けた情報共有・連携がはかられています。

    ワークスペースにおいては、スタンディングデスクやリクライニングチェア、高さ調整可能なデスクなど、人間工学に基づいて疲れを軽減させる工夫が施されたオフィス家具の導入はその一環。また、リラックスできるラウンジエリアや瞑想スペースなど、従業員のメンタルヘルスをサポートするエリアも増えています。

    例えば2019年に丸の内にオープンしたコワーキングスペース「Point0 marunouchi」(point0)には、24時間利用可能な仮眠スペースやメディテーションルームが用意されています。シェアオフィスにもWell-beingの考え方は波及しているのです。

    恵比寿ガーデンプレイス内のオフィス(モジュラーワン床材の施工)

    ウェルビーイング系のインテリアには視覚的にリラックス効果のある木質系、またはそれに近しい材質のマテリアルがおススメされています。もっとも、実際のオフィスに木質系の床材を用いることは防音や工事費用の観点から難しいという場合、ドイツParador社の「モジュラーワン」シリーズがおススメです。

    ドイツ直輸入のオレフィン系エコフローリング

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