床材の知識

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    2025.1.29

    【セラミックタイル、SPC、等々】床材最強の耐用年数ランキング!

    監修

    インテリアコーディネーター/宅地建物取引士岩渕亜希子

    海外の有名床材ブランドなどを取り扱うインテリア総合商社勤務。インテリアコーディネーター、宅地建物取引士の資格を保有。

    部屋の印象をガラッと上品に変えてしまう「床材」。逆に、表面の塗装が剥がれバサバサだと貧乏くさく、外観も使用感も良くありません。一度の施工で場合によっては100万円くらいの費用がかかるため、床の取り換えはそう何回もしたいものではありませんよね。

    本稿では、床材の中でも耐用年数が強いものをご紹介します。

    耐用年数が長い床材はどれ?

    床材の耐用年数を決める要素はいくつかあります。

    まず、床材そのものの耐久性で、床材の堅さがその耐久性に影響を及ぼします。また、床材の表面の塗装はどのようなシートやコーティングを用いているのかによっても変わってきます。

    材質 耐用年数 取り外し
    カーペット 10~20年    
    複合フローリング 木質材 10~25年    
    無垢フローリング 木質材 20~30年    
    セラミックタイル セラミック 40~50年   防水
    塩ビフロア 塩ビ 5~15年   防水
    SPCフローリング 塩ビ・石灰石 15~30年 簡易 防水

    (※住宅での利用を念頭においた一般的な耐用年数)

    一般的に、セラミックフロアやSPCフローリングなど、素材が固い材質の床材は他のカテゴリに比べて耐用年数が長いと言えるでしょう。逆に、カーペットや塩ビフロアなど素材が柔らかい素材のものは、凹みや歪みが発生しやすいと言えます。

    また、湿度や水気が原因となり、カビや腐りをもたらすこともあります。いずれにせよ、永続的に耐用可能な床材はなく、将来的なタイミングで買い替えが必要になってくると言えるでしょう。

    カーペット

    ものによっては5年程度で買い替えが必要になることもあります。その原因として、繊維そのものの歩行によるヘタリで、カーペットがすり減って剥げてくることが挙げられます。

    また、衛生的な点からも、長年使用したカーペットにはダニやアレルゲンが付着することがあり、ある程度の年数を越えたら施工し直すことが推奨されています。

    耐用年数: 5~15年

    (C)Flicker

    複合フローリング

    一般的な住宅において使用頻度の高い複合フローリングですが、薄い合板を中に重ねてある構造で、見た目の頑強さとは裏腹に、耐用年数は長くはありません。カーペット同様、長期間の使用で摩耗、剥げが発生し美観を損ねるほか、日光によって日焼けなどもおこります。

    また、素材が木質であるため、水気や湿気によってカビを生じることがあります。こちらは、膨張や浮きのような使用上の問題だけでなく、健康上の問題をもたらすことになるので注意が必要です。

    耐用年数: 10~25年

    無垢フローリング

    一枚板を削って製造されている無垢フローリングの特徴として、表面が摩耗したら削って使えるという点が挙げられます。ただし、一枚の木から採取できる量が限られているため一般的に値段が高く、また湿度による反りに弱いというマイナスを持ちます。

    耐用年数: 20~30年

    セラミックタイル

    単純な耐久性、耐用年数という観点から見ると床材の中で最強なのがセラミックタイル。空港やデパート、駅と言った、毎日のように土足で様々な人に踏まれるような箇所で用いられている通り、極めて高い強度を持ちます。

    堅い材質であるがゆえ、上から重いものを落とすとひび割れる原因になります。また、タイル自体は極めて高い強度を持ちますが、目地の部分にカビや汚れが蓄積されることがあるので、将来的には買い替えを検討する必要があります。

    耐用年数: 50年以上

    塩ビフロア

    2.5㎜~3㎜厚の塩ビフロアは施工が容易で様々なデザインが選択できるのがウリです。また、複合フローリングや無垢フローリングと異なり、耐水性を持つ点も耐用年数を長引かせる原因となります。

    もっとも、材質が塩ビと言う柔らかい素材なうえ、厚みも薄いため、長期的に使用したり、重いものを載せていたりすると表面の摩耗、凹み、剥げ、などに繋がります。

    耐用年数: 5~15年

    SPCフローリング

    欧米で誕生したSPCフローリングは、上述の塩ビフロアに石灰石を混ぜて頑強にした素材でできており、耐用年数も一般的に塩ビフロアのそれを上回ります。

    SPCフローリングの大きなメリットは、その他の床材と異なって、張替えの際の解体が非常に容易な点です。欧米のリノベ市場に対応する形で製造されており、施工時にノリや釘を用いずクリックと言うメカニズムを用いて施工するため、下床に接着剤などが付着することがありません。

    元々リノベ文化の欧米では、家主が変わると床材も取り換えるのは当たり前。そんな欧米文化で生まれたSPCフローリングは、耐用年数もさることながらその交換時の利便さと言う意味で、他の床材と一線を画すと言えるでしょう。

    耐用年数:  15~30年

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