床材の知識

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    2022.9.12

    テレワークの効率を上げるには?自宅でも集中できる仕事空間のつくり方

    監修

    インテリアコーディネーター/窓装飾プランナー亀田彩夏

    海外の有名床材ブランドなどを取り扱うインテリア総合商社勤務。インテリアコーディネーター、窓装飾プランナーの資格を保有。

    日本におけるテレワーク(遠隔勤務)導入は、コロナウィルスの感染拡大を境に大きく進みました。 総務省の資料によると、民間企業におけるテレワーク導入率は1回目の緊急事態宣言前後で17.6%から56.4%へ急速に上昇し、2021年3月時点で約40%弱と報告されています。

    テレワークを行う場所としてはカフェやコワーキングスペースなどの公共空間もありますが、コストや感染予防の観点から最も利用されるのが、自宅です。今回は、在宅勤務で多くの人が抱える「集中できない」という問題を解決する仕事環境の整え方を、インテリアと心理的・物理的側面から考えます。

    仕事スイッチを入れるために大切なこと

    在宅ワークの難しさは、生活するのと同じ場所(=自宅)で仕事モードにならなければならない点に尽きます。「自宅だと仕事に集中できない」という場合、生活と仕事の切り替えがうまくできていないことが最大の原因だと考えられます。出勤のための準備や通勤時間が必要ないのは在宅勤務の大きな利点ですが、同時に、心身を仕事モードに切り替えるのに最適だった時間的・物理的距離が消失してしまったとも言えるのです。時間的・物理的距離がゼロの状態で仕事スイッチをONにするには、朝のルーティーンを取り入れたり、可能な限り生活と仕事のスペースを物理的に切り離す工夫をしてみましょう。

    ◉仕事スイッチをONにするポイント

    1. 朝のルーティーンで脳を仕事モードにする
    2. 生活と仕事スペースを分ける
    3. 休憩と息抜きを活用する

    起床後すぐ仕事に取りかかるのではなく、出勤に費やしていた時間を朝のルーティーンに充てることで、脳が仕事モードに切り替わりやすくなります。オフィスカジュアル程度の服に着替える、朝の散歩やウォーキングをする、しっかり朝食を摂る、などの方法が脳を目覚めさせるのに有効です。

    在宅勤務の場所としては個室が用意できればベストですが、難しい場合はパーテーションを使ってスペースを区切ったり、専用デスクを用意するだけでも仕事に集中しやすくなります。リビングやダイニングなど他の目的に使われる空間は、集中を妨げる物が目に入りやすいのでおすすめできません。デスク正面やデスク周りには、できる限り仕事用途以外の物を置かないようにしましょう。

    また、自宅で仕事をしていると上司や同僚との関わりが希薄になり、時間的感覚を失いやすくなります。長時間のデスクワークを続けると疲労が溜まるのはもちろん、集中力や効率ダウンにつながるので、意識的に休憩やリフレッシュの時間を取るようにしましょう。ストレッチやヨガなど身体を動かすリフレッシュがしやすいのは在宅勤務のメリットでもあります。ランチ休憩は時間を固定し、それ以外は30〜60分に1回10分程度の休憩を入れるリズムで仕事を行うと効率が上がると言われています。効率アップと作業管理の観点から、「ボモドーロテクニック」など短期集中と短い休憩を繰り返す手法を取り入れるのも効果があります。

    集中できる仕事空間のつくり方:自宅編

    では、仕事スイッチをONにするための物理的対策、つまり仕事スペースをどのように整えたらいいのかを考えてみましょう。集中できる空間は、インテリアや身近な対策でもつくれます。

    (1)部屋の広さ・レイアウト

    仕事スペースは狭すぎても作業効率が悪くなり、広すぎても落ち着かず集中できません。適度な閉塞で隠れ家感を保ちつつ、作業を妨げない程度の広さを確保しましょう。厚生労働省が推奨する作業空間は、「設備が占める空間を除いて10立方メートル以上」とされています。これは、 天井高を2.5メートルと想定した場合約4平方メートルの広さにあたり、仮に設備に要する面積としてプラス4平方メートルを考慮すると、合計で約8平方メートルの広さということになります。つまり、仕事スペースとして5帖弱の広さを確保できるとベストと言えます。

    レイアウトの際に気を付けるべきは、デスクの設置場所です。 壁に向かってデスクを設置し、かつドアに背を向けないレイアウトが集中力を保つのに適しています。壁向きにデスクを設置することで、PC以外の余計な物が視界に入らないようにすることができます。窓に向かってデスクを設置するのも考えうるレイアウトですが、デスク上に太陽光が多く差し込むと目が疲れるため、カーテンやブラインドで調整する必要があります。また、ドアが視界に入るレイアウトにすることで急に人が入ってきたり、ディスプレイを覗き込まれる不安を払拭することができるので、より集中力を高めやすくなります。一人で仕事をしているとどうしても眠気に襲われるという人は、スタンディングデスクを導入してもよいでしょう。

    (2)壁・床の色づかい

    壁と床は、色が持つ心理的効果を利用して配色します。仕事の効率アップに有効な定番色は青や緑といった寒色系、そしてベージュや薄いブラウンなどのナチュラルな茶色系です。特にブルー系には鎮静効果があり、副交感神経を刺激して、長時間の集中が必要な環境に向いていると言われます。作業中に目に入る正面の壁や小物にブルーを取り入れることで、集中して目の前の課題に取り組むことができるでしょう。ブルーは後退色でもあるので、狭い空間を広く見せて圧迫感を解消する効果も期待できます。

    また、ナチュラルなアースカラー系は、中性色で強い心理的効果を持たない代わりに、気持ちを落ち着ける効果があるので、作業効率を上げたい場合に適しています。

    ※オフィスに自然界の物を持ち込むというコンセプトの基、アースカラーを用いた「バイオフィリック・デザインの歴史とインテリア分野での実践」という記事も公開していますので、参考にしてください。

    青と相性のよい色は、白・黒・グレーといった無彩色や反対色である黄色・オレンジです。壁にブルー系を取り入れた場合、床面には反対色に近い茶色、グレー系や白といった色合わせが向いています。青の明度や彩度によって合う床材の色は変わってくるので、組み合わせて相性を見ながら検討してください。

    ◉ブルー系の壁と床材の組み合わせ例

    ダークブルー系の壁色 x グレー系床材(Oak Vintage grey)
    ダークブルー系の壁色 x グレー系床材(Oak Vintage grey
    ライトブルー系の壁色 x 白系床材(Dolomite white)
    ライトブルー系の壁色 x 白系床材(Dolomite white
    ブルーグリーン系の壁色 x 茶色系床材(Oak Studioline natural)
    ブルーグリーン系の壁色 x 茶色系床材(Oak Studioline natural

    また、赤やオレンジといった暖色系にはやる気を高めたり、黄色には発想力を高める効果があると言われています。短時間に一気に仕事を終わらせたい時や、クリエイティブな仕事に取りかかる時に取り入れると効果的です。反面、強い色には長時間見続けると目が疲れるというデメリットもあるので、壁色ではなく小物でのポイント使いが取り入れやすいでしょう。仕事スペースが半地下や北向きなど、陽当たりが悪い場合に黄色など明るい色を取り入れて気持ちが上向くようにするのもテクニックのひとつです。

    リノベ・部屋への着せかえ自由なドイツ製SPCフロア

    (3)照明

    仕事部屋を持たずに家族との共有スペースで仕事をする場合、リラックス要素の大きいリビングや寝室の照明は作業に向いていません。かといって照明自体を取り替えるのは難しいのが現実でしょうから、デスクトップライトで調整するのが最も手軽な方法です。

    文字を読むのに適しているのは色温度(ケルビン数)が高い青白い光(昼光色)で、5000ケルビン前後の昼光色には脳を覚醒させて集中力を高める効果があると言われています。デスク照明を選ぶ際は、部屋全体とデスク上の明暗の差が大きいと目の負担になる点に注意してください。

    (4)室温と換気

    感覚の異なる多くの同僚が同一空間で働くオフィスと異なり、在宅勤務では自分の好みで温度や湿度を調整できる点も大きなメリットです。一般的には、快適温度(夏場:25〜28℃、冬場:18〜22℃)よりも少し低めが仕事に向いていると言われています。湿度は、40%以下になると空気が乾燥して感染症ウィルスが増殖しやすくなり、60%以上になるとカビの繁殖を促進するので、40〜60%の間でキープするのがベストです。

    換気は1時間に1回、5〜10分程度行います。空気中の二酸化炭素濃度が上がると集中力が落ちて眠気を誘うことが分かっているので、効率的に仕事を進めるために定期的に行いましょう。また、脳の働きを活性化させることで知られる柑橘系やハーブ系の香り、集中を促すBGMなど、在宅勤務だからこそ取り入れやすいアイテムも上手く取り入れてみてください。

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    参考資料

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