床材の知識

2022.7.8

【デンマーク発】Hygge(ヒュッゲ)風インテリアデザインと床材の特徴

監修

インテリアコーディネーター/窓装飾プランナー亀田彩夏

海外の有名床材ブランドなどを取り扱うインテリア総合商社勤務。インテリアコーディネーター、窓装飾プランナーの資格を保有。

毎年公表されている世界幸福度ランキングレポートによると、上位はフィンランド、デンマーク、アイスランドと北欧の国々が名を連ね、54位の日本は大きく水をあけられている状況が続いています。

こうした北欧型の幸福追求社会は、日本のみならず、中国や韓国、アメリカなど日本と同様に超過労働で知られる国々でも人々の注目を集めています。それらは、単に社会構造や政治システムの模倣にとどまらず、生活様式、ひいてはインテリア様式といった部分も研究の対象とされるようになりました。

今回は、世界で最も幸福な国の一つ、デンマークの幸せの源泉である「ヒュッゲ」とそのヒュッゲを生活に取り入れたインテリア様式の特徴について解説を行いたいと思います。

Hygge(ヒュッゲ)の意味と語源

世界にはその国の文化を代表する言葉が存在し、そうした語句はその国の土壌、コンテキストでのみ理解され、他言語に翻訳することが難しいとされています。代表的なところでは日本語の「粋」や「ワビサビ」、ドイツ語の「Fernweh(異国に対して憧れる想い)」や「Sturmfrei(家に一人になって嬉しい)」などが該当するのではないでしょうか。

Hygge(ヒュッゲ)もそれらと同様に北欧の文化に根付いた特殊な言葉で、デンマーク語(ノルウェー語でも同様)で、家にいるときの心地よさや快適なムード、家族との穏やかな時間等を表現するために使用されます。英語ではCosy(コージー)などと訳されることがありますが、クッションやソファのような物質的な心地よさだけでなく、家庭の温かさ寄りの、幸福感で満たされていることのニュアンスと併せて使用されることが多いです。上述の「幸福ランキング」上位の北欧の幸福文化を連想させることから、しばしばデンマーク風の暮らしを再現するために、インテリアや家具、内装などと結びついて用いられるようになりました。

難しい試験に合格した、昇進した、結婚した、といった人生の節目節目の大きな幸福というよりも、昼下がりにしとしとと降る雨音を聞きながら、ソファーの上で家族とのんびりとコーヒーをたしなむような、あるいは日曜日の遅く起きた朝にパジャマのままベッドの上で朝食を食べるような、そんなどこか俗人的な、淡い満足感がヒュッゲの本意です。こうした、情緒表現の綾を用いる北欧文化は、どこか日本人と相通じるところがあるのではないでしょうか。

ヒュッゲ風インテリアデザイン

Hygge(ヒュッゲ)とインテリア

上述の通り、ヒュッゲとは住む人の心の姿勢であり、文化であり、単なるインテリアの表現技法ではありません。ただ、本来のデンマーク語の字義である「家庭の心地よさ」「穏やかな時間」といったニュアンスを空間にもたらすために、ある程度お手本となるようなトーンや家具、内装といったものは存在します。

すなわち、ヒュッゲ風の生活様式をインテリアに取り入れるのであれば、「落ち着き」「穏やかさ」「安らぎ」「暖かみ」といった印象を見るものに与える空間づくりを念頭におくべきで、逆にけばけばしい色の対比や、ごちゃごちゃとした小物、乱雑な家具の配置などは避けるべきでしょう。

空間と素材

Japandiという、日本と北欧のインテリアの良さを組み合わせたトレンドが世界的に広まった背景には、この二つの地域に、物理的には隔絶された距離にありながら、文化的には似かよった部分があることだと言われています。要するに、お互いに自然の良さを尊重し、過ぎたるは及ばざるがごとしの理念に則り、過剰な色彩や物質を室内に持ち込まない、という大量生産・大量消費の時代に対しても毅然とした態度で臨んでいます。

これと似たようなことがデンマーク発のヒュッゲトレンドにも当てはめることができ、要するに乱雑としたデザインや色彩、家具は好まれません。シンプルで、整頓され、ミニマリスト的な生活姿勢が、ヒュッゲインテリアとは相性が良いのです。

素材に関しても、サイバーパンク的なむき出しの機械類や奇をてらった工業用品、というよりも、素朴で安心感のある、木、石、レンガ、布、といった少し前近代的な、あるいはそれらをモチーフにした素材が好まれます。また、キャンドルの火やアロマの香りなど、五感に心地よさを与える素材もまたヒュッゲと相性が良いでしょう。

ヒュッゲのインテリアデザイン

インテリアコーディネートの黄金比率である「6:3:1」(国によって諸説あり)のルールは、ヒュッゲ風インテリアにも適用されます。すなわち、部屋の壁や床など大きな面積を占める色合いのベースカラーが6割、家具やカーペットなどメインカラーが3割で、最後に小物類などアクセントになるアクセントカラーが1割、という技法です。

こういったカラーは当然、てんでバラバラだと統一感に欠けえらく不格好になってしまう一方で、全て同じ色調ですと白黒映画のように味気ない空間になってしまうため、シンプルな統一感を保ちつつ、単調にならないようアクセントとなるラグやテキスチャー、色付きのクッションを導入することが成功のカギとなります。

インテリアコーディネート

床材

床材はインテリア空間の中でもっとも面積を占めるため、柄や色調は全体の雰囲気に影響を与える、選別が最も重要な構成要素の一つです。原則として、部屋にすっきりとした統一感をもたらし、情報の洪水を避けるため、「シンプル」「淡い」「柄の少ない」「暖かい印象を与える」オークやパインをモチーフにした中性的な床材が良しとされています。

パラドー社Oak Studioline Natural
パラドー社Oak Studioline Natural

オーク柄、パイン柄の中でも、特に自己主張の控えめな「節の少ない」デザインは爽やかな統一感をもたらします。もっとも、こうした節の少ない床材は、昨今の木材不足から無垢フローリング業界で高騰しつつあり、手に入りづらいこと、また手入れが困難なことなどから、北欧諸国では湿度に強いSPCフロアを使用する家庭が増えています。

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