床材の知識

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    2022.7.5

    SPCフロアのトラブルは何故おきる?未然に防ぐための解説

    監修

    インテリアコーディネーター/窓装飾プランナー亀田彩夏

    海外の有名床材ブランドなどを取り扱うインテリア総合商社勤務。インテリアコーディネーター、窓装飾プランナーの資格を保有。

    2010年代後半に欧米の床材産業に登場したSPCフロアは、その使い勝手の良さから、まもなくアジア市場にも伝わり、2022年現在に至るまで世界各国でマーケットシェアを伸ばし続けています。

    塩ビ床や無垢フローリング床材に比べ新興の床材であることから、使う側にとってみたらSPCフロア由来のトラブルは特に気になるところではないでしょうか。今回は、SPCフロアのトラブル事例に焦点を絞って解説を行います。

    SPCフロアのトラブルは発生しやすいか?

    結論から言うと、SPCフロアのトラブルは各地でちらほら報告されています。もっとも、床材自体の致命的な欠陥や命にかかわるような重要事故、というものは今のところ一切なく、重いので運ぶときに壁を傷つけた、輸送中に床材の一部を破損した、など、あらかじめ注意していれば避けられる類の些末なトラブルです。

    そもそも、床材業界は高度な内装技術、下地床のコンディションやカットの方法など、様々な部分で人の手が介在する、大なり小なりトラブルはつきものの世界である言われており、SPCフロアに関わらず、どのような床材でも一定数のトラブルは発生してしまうものです。

    主なトラブル
    無垢フローリング湿度による突き上げ、床鳴り、経年による色の変化
    塩ビ床熱による膨張、色の変化、等
    カーペット湿度によるカビ、等
    SPCフロア重たいので運ぶときに周りの壁を傷つけた、等

    では、他の床材と比較した時のSPCフロアのトラブル件数はどのようなものでしょうか?具体的な統計資料こそありませんが、SPCフロアが世に登場してから早数年が経過し、体感的には前の世代のクリック式塩ビ床よりも熱による膨張のような不可逆的なトラブルは激減しました。というのも、元々SPCフロアのコンセプトが無垢フローリングには無い耐水性と塩ビ床にはない耐熱性を兼ね備えることで、施工トラブルを極力避けた床材を作り出そう、というものなので、おのずと他の床材と比較するとトラブルに関わる絶対数は目減りするわけです。

    また、クリック式SPCフロアの強みとして、接着剤を使用せずに施工を行うため、万が一の施工トラブルの際にも取り外して施工しなおしを迅速に行える、という点が挙げられます。そのため、床をすべて剥がして全面貼りかえ、という途方もない労力と費用を要するレベルのトラブルには至りにくいわけです。

    SPCフロアのトラブルの種類と回避方法

    あえてSPCフロア由来のトラブルをカテゴライズすると、主に「製造元のミス」であるパターンと「新床材であるがゆえの誤解」がもとで発生したトラブルの2つに分けられるでしょう。

    • 「製造元」に由来するトラブル
    • 「新素材であること」に由来するトラブル

    前者の「製造元のミス」は床材の剥離、プリントミス、そもそも破損していた、などのもので、これを防ぐためには身元のはっきりしたメーカーや輸入業者を通して購入する、という方法しかありません。

    欧米で開発されたSPCフロアのメカニズムは、その後市場原理に乗っ取って世界各国のメーカーに拡散され、雨後の筍のように新興床材メーカーがこぞってSPCフロアの生産に乗り出すようになりました。ゆえに、身元がはっきりしている欧米の大手メーカーや施工実績を見れば、ある程度その判断は可能です。逆に、新興メーカーや身元のはっきりしない国のSPCフロアは注意が必要です(参考:輸入床材を購入する際の注意点)。

    では、「新床材であるがゆえの誤解」のほうはどうでしょうか?こちらは、新製品が世に出る際につきもので、旧来のやり方をそのまま踏襲してしまったり、思わぬ勘違いをしてしまうことで生じるトラブルです。重大なトラブルになることは少ないものの、できることなら避けたいこの手のトラブルには、以下のようなものが挙げられます。

    床材自体の重さで内装を傷つける

    上述の通り、耐久性、耐熱性、耐水性を兼ね備える目的で開発されたのがSPCフロアです。こうした床材の良いところを詰め込んだ製品仕様になる代わりに、従来の仕様よりも「硬くて重い」床材になりました。

    施工してしまえば重さに関して表にでることはなくなりますが、その重さゆえに、施工時に周りの壁を傷つけてしまった、落として床材自体を壊してしまった、という声はよく聞かれます。初めから気を付けていればなんという事のない点ですが、自分が思っているよりも重いと人間はバランスを崩しがちです。あらかじめこの「重さ」の部分を想定しておくとよいでしょう。

    性能に対する誤解

    SPCフロアは万能に近い性能を持つものの、万能ではありません。耐水性は文字通り100%の耐水性を兼ね備えていますが、耐熱性に関して言うと、人間の作った物である以上いずれかのタイミングで限界に達します(従来の塩ビ床材よりも強いとはいえ)。特に、長時間の直射日光+猛暑のコンビネーションによっては、いかにSPCフロアと言えども膨張の原因となってしまうことがあります。そのため、壁とのクリアランスをとっておく、養生日除カーテンをかける、あまりに過酷な自然環境下での使用はお勧めしない、といった工夫が必要にはなります。

    同様に、耐久性に関しても高度な耐久力を誇る一方で、あくまで万能ではない点に注意をしなくてはいけません。オフィスチェアを豪快に転がしたり、土砂のついた靴をずりずり摺ったりしていれば、当然のことながらじわじわと摩耗していきます。

    日本ではDIY施工が難しい

    SPCフロアは欧米発ということもあり、基本的にはDIY市場を想定した「クリック式施工」となっています。そのため、日本で販売されているSPCフロアも表向きはDIY可能、という触れ込みで販売されることが少なくありませんが、実際のところ日本ではDIYでの施工は難しいと言わざるを得ないでしょう。

    本国ドイツでは、家に日曜大工用品のドリルや電ノコが常備され、リノベを一人で完結できるような環境が整っていることが想定されています。また、家の規模も大きく、細かい見切りなどの最終的な出来栄えはそこまで気にする人が少ないので、一家のお父さんレベルの技術力で十分にDIYが機能するわけです。

    一方、日本で自宅にこうした機材を備えた環境は少ないのではないでしょうか。それを混同し、「主婦でも施工可能」という触れ込みで販売し、実際には施工できずにクレームに発展、というのもSPCフロアで散見されるトラブルの一つです。

    結論:SPCフロアは優良製品か、欠陥商品か?

    欧米でシェアを伸ばし続け、すでに欧米市場では旧来の塩ビフロアの売上高を上回る形になったSPCフロア、上述のような点にさえ気を付ければ、製品自体には耐水・耐久・耐熱といった魅力があることに疑問の余地はないでしょう。デザイン性に定評のあるパラドー社製SPCフロアも、日本国内ですでに多くの施工事例が紹介されています。

    新しく優れた技術を取り入れる土壌があれば、高温多湿と木質系の床材にとって施工難易度の高い日本において、今後ますますSPCフロアが広がっていくことが期待できます。

    各国建築家も愛用のドイツ発SPCフロア「クンストヴェルク」

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