カタログダウンロード
下記項目にご入力のうえ、送信ください
2022.8.23
カフェ風インテリアを自宅で再現するための5つの法則
監修
インテリアコーディネーター/窓装飾プランナー亀田彩夏
海外の有名床材ブランドなどを取り扱うインテリア総合商社勤務。インテリアコーディネーター、窓装飾プランナーの資格を保有。
カフェの雰囲気を模した「カフェライク」なインテリアは、自宅でゆったりと時間をすごしたい人に人気の高いスタイルです。人が集まるカフェは、飲食物やサービスの質が高いだけでなく、インテリアの面でも人を惹きつける魅力を持っています。
これまでは、北欧風インテリアやスカンジナビアとジャパンを併せたジャパンディスタイルについて語ってきましたが、今回は、カフェライクなインテリアを自宅で再現するための法則5つと、テイスト別のおすすめ床材を紹介します。気軽さ・敷居の低さと、特別感や居心地の良さをいかに同居させられるかがカギになります。
目次
カフェライクを実現するためのキーワード
カフェにおけるインテリアの重要性は、滞在時間や目的から見て他の商業施設よりも大きいと考えられます。カフェを訪れるという行為自体や空間の雰囲気を味わうことを目的としたゲストも少なくなく、必然的に内装にこだわった店が多く見られます。
インテリアのスタイルやコンセプトは店によって異なりますが、共通して重視されているのは、ゲストが心地よく居られる・また来たいと思える空間づくりです。自宅でカフェライクなインテリアを取り入れる際、以下のキーワードを念頭に置きながらプランニングを行うと雰囲気を再現しやすくなります。
- スタイリッシュさ
- 清潔感
- 親しみやすい非日常感
- リラックス感、居心地のよさ
カフェライクを作る5つの法則
では実際、カフェライクなインテリアを再現する方法を考えてみましょう。壁や床の素材や色を決めたり、家具や装飾品を選ぶ際に従うべき法則はこの5つです。
- 壁で味を出す
- 共通項を作ってまとまりを出す
- 自然光と部分照明で演出する
- 見せる収納を活用する
- 観葉植物とアートを置く
(1)壁で味を出す
カフェライクなスタイルで最もこだわるべき場所は「壁」です。汎用性や手持ちの家具との組み合わせを考えると無難な白壁を選びがちですが、壁の素材感、模様や色にこだわることで部屋全体を一気にカフェらしい雰囲気に近づけることができます。
レンガやタイルは、色・素材・光沢感によってまったく違った空気感を演出することができる便利な建材です。壁一面をリノベーションするような大がかりな工事が難しい場合は、貼るだけで手軽に印象を変えられるクロスを利用してもよいでしょう。
(2)共通項を作ってまとまりを出す
家具や装飾品は、ホテルライクなインテリアのように統一感を強く意識せずともよく、むしろ少々雑多な感じがある方が賑やかなカフェの雰囲気が出やすいと言えます。例えば椅子を数脚用意する場合、必ずしも同じ色・同じ形で揃える必要はありません。
ただ、全体のまとまりを失わないために、エレメントに何かしらの共通点を持たせるよう留意しましょう。形が違う物なら色を揃える、色が違う物なら形を揃える、どちらも違う物なら素材を揃える、といった対策で、バラついた印象になるのを避けることができます。
(3)自然光と部分照明で演出する
窓から入ってくる自然光と、照明の人工的な光をうまく組み合わせることで、明るさの確保と雰囲気づくりを両立できます。日中の自然光を効果的に取り入れるためにベストなレイアウトは、椅子やテーブルを窓に対して垂直に設置することです。外からの光が屋内に美しいコントラストを生み、空間の広がり感が増します。
照明は部屋全体を一灯で照らすのではなく、明かりが欲しい場所、あるいは目立たせたい場所に設置する部分照明が基本になります。チッキンの作業スペースやテーブルなど手元がはっきり見える必要がある場所や、目立たせたいアート・装飾品にダウンライトを利用すると効果的です。
(4)見せる収納を活用する
カフェ風スタイルでは、物が多く多少の生活感が出ていても雰囲気は大きく損なわれません。カフェのカウンターを参考に、カゴやガラス容器を使った見せる収納を活用しましょう。ただし、何の規則性もなく物が多く置かれていると雑然と見えてしまうため、収納ボックスの大きさや素材を揃えるといった対策でまとまりを出す工夫が必要です。
(5)観葉植物とアートを取り入れる
観葉植物とアートは、大きな手間やコストをかけずにカフェ風の雰囲気を出すのに適した小物です。観葉植物にはムード演出の面だけでなく、癒し効果や空気清浄作用もあり、居心地のよさ向上に役立ちます。絵画やオブジェなどのアート作品は空間をスタイリッシュに演出するだけでなく、好きなものを眺めることで精神的充足を得られるヒーリング効果も期待できます。
テイスト別に見る実例
ここからは、自宅で再現しやすい4つの代表的カフェインテリアと、各テイストに合う床材を紹介します。
※関連記事:フローリングの色選択が部屋のテイストに与える影響
(1)ナチュラル
木やラタンなどの自然素材を多用し、自然光を利用した明るい空間づくりが特徴的です。白やウッド系の茶色をベース〜メインカラーで使用し、観葉植物の緑やアートでアクセントを付けるとまとまりやすくなります。
このテイストには、木の存在感を主張する床材が似合います。例のように天井や壁を白系で統一する場合、木目が強く出ている濃いめの床材を使うとカフェらしい雰囲気に仕上がります。濃いめの床材には、広さと落ち着きを演出する効果もあります。
(2)インダストリアル
木・鉄・タイルなど、工業製品に多く使われる素材をミックスしたクールな雰囲気が特徴的です。可能であれば配管や梁をむき出しにしてインテリアの一部にしたり、家具や家電には機能性重視の無骨なテイストのものを選ぶとよいでしょう。壁や天井にはモノトーンを多用し、家具や装飾品で色を加える組み合わせが定番です。
このテイストには、コンクリート打ちっ放しのようなグレー系の床材が似合います。真新しい清潔感よりも、使い込まれたようなオールド感があるものを選ぶと雰囲気が出ます。
※関連記事:【グレー系床材の特徴】おすすめの壁・欧風インテリアとは?
(3)ヴィンテージ
年代物の家具や装飾品を用い、経年変化による味を楽しむコーディネートが特徴的です。調度品自体にクセがあるものが多いので、色や素材をうまく合わせてバラつき感を抑えるのがポイントです。
このテイストの床材には、個性のある調度品が引き立つもの、かつ経年感を感じるものを選ぶとマッチします。家具で色が多く使われる傾向が強いので、ベースカラーをモノトーンや茶系にすると落ち着いた印象になります。
(4)モダン
スカンディスタイルに近い、シンプルで清潔感のあるコーディネートが特徴的です。この例では、外からの光が映える白壁にシンプルな床、調度品や照明もすっきりとしたデザインのものが採用されています。ともすると退屈になりがちな組み合わせですが、オレンジや水色など主張のある色を入れてメリハリを付けています。
※関連記事:【デンマーク発】Hygge(ヒュッゲ)風インテリアデザインと床材の特徴
このテイストは、色数を抑えてシンプルにまとめることがポイントになります。床材も、空間全体の雰囲気を壊さぬように明るめの色彩で木目の主張の強くないものを選ぶとよいでしょう。
PICKUP STORY